V6の48thシングル「COLORS」の歌詞が心に染みすぎる
「COLORS/太陽と月のこどもたち」絶賛発売中だよ!!
- アーティスト: V6
- 出版社/メーカー: avex trax
- 発売日: 2017/05/03
- メディア: CD
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井ノ原さん出演の「警視庁捜査一課9係」の主題歌となっている「COLORS」。
「Can't〜」発売から1ヵ月半での発売ということで、個人的にはそれほどワクワク感がありませんでした。だって…去年はシングル1枚だけだったし…ここしばらく年1ペースなのかなと思っていたから…Enoughで半年生きる予定だったのに…いきなり言われても…
9係初回、「今回も良曲の香りだ〜」とほんのり聴きつつも大してエンジンがかからなかったのですが、MVが解禁されて、その世界観に「お!」と引き込まれ重いケツがやっと上がりました。遅かったな〜…
そもそもバラードに定評のあるV6。これはバラード…だよな…?バラードです(…)期待値は勝手に上昇。
蓋を開ければまあ〜〜〜号泣。
ぶい事で泣いたのは多分きっとTTT振り…だし、歌で泣いたのは多分きっといい肉振り…
今回のシングル両A面で、「太陽と月のこどもたち」もこれまた良曲なんですが、ここでは「COLORS」についての考え事を少し。
泣ける要因としては、
- 歌詞
- MVの美しさ
この2つの要素が合わさって、私の感情を揺さぶってくると。
今この記事を書くに当たって前回の9係主題歌「Beautiful World」も改めて聴き、見たのですが、それと並べてみるとなかなかおもしろい。
なお、歌詞を全部載せるわけにはいかないので、今回は「うたまっぷ」より一部引用させていただいています。
ほら 今 君となら 世界はこんなに美しい
ごらん 空には 虹も立って 嘘みたいな Beautiful World
V6/歌詞:Beautiful World/うたまっぷ歌詞無料検索
冒頭サビから入る「Beautiful World」。作詞作曲は秦基博さん。
真っ白な衣装がぴったりすぎるくらいに清い。一点の曇りもない。爽やかで、心地よい風を感じるような。
君となら世界はこんなに美しいって!?そんなことある!?
真っ白。青空。もうまぶしいくらい前向きな光景しか浮かばない。むちゃくちゃ素敵な曲です。
それに対して「COLORS」。
作詞はmiccaさん、作曲は山田竜平さんです。
どうして 僕はこんなに 自分を隠して生きてる
V6/歌詞:COLORS/うたまっぷ歌詞無料検索
冒頭切ないストリングス。
MVは「宇宙」「星」をイメージしていて、35mm、8mmフィルムカメラで撮影されたらしいざらつきのある映像。風車。
V6 COLORS/太陽と月のこどもたち
— 森本千絵 (@morimotochie) 2017年5月3日
発売おめでとうございます!
今回DVDもついており私は新曲COLORSのMVを泰永監督と担当させていただきました。カメラマンは市橋織江さんです。V6の皆さんを35ミリ、8ミリなどフィルムをまわして撮影しました。奥行きがあり美しい映像です
冒頭のこの森田さんの華奢な声とこの歌詞。
それに続く岡田さんのやわらかい声。
仮面を外した姿 人に 笑われるのが怖いの?
V6/歌詞:COLORS/うたまっぷ歌詞無料検索
もうこの最初のAメロ2フレーズが重たくて重たくて。すごくしんどい。
別に私は今何かを偽って生きているわけではないけど、こういう見透かされるような歌詞をぶつけられるとすごくぐっときてしまいます。かつここの部分を歌う岡田さんの声が清水のように澄んでいる。もうこの時点で私は泣いてる。水が勝手に出てくる。
ここだけじゃなくこの「COLORS」、歌詞だけ見ると重い。
前向きな曲にかわりはないですが、「Beautiful World」が最初から外に出ていて、広く美しい、白くて明るい世界、まさにビューティフルワールドなら、「COLORS」はアンダーグラウンド。深く暗い。底。悩み、苦しみ、迷い。それらがしっかりと描かれていて、心の隙間に詞がぐさりと刺さる。
前向きではあるけれど、昔からアングラで生きてきた身としてはそれで救われもするが、逆に思い当たる節を心の奥底で感じてしまいギュッとなったりするんだ。
いろんな思いで胸がギュッてなるのに対してBeautiful Worldは
イヤホンを外して 駆け寄る君に手を振った
雨上がり 水たまり
飛び越えるスニーカー
V6/歌詞:Beautiful World/うたまっぷ歌詞無料検索
まぶしっ!!!
イヤホン!!水たまり!!スニーカー!!
まずは布団から出るところから始めないとな…(むくり)
どうして 君はそんなに うつむいて歩いているの
誰かと 比べて泣いてないで
君だけの光を見て
V6/歌詞:COLORS/うたまっぷ歌詞無料検索
ここの三宅・長野ソロパートに泣くしかなかった。
今でもリアルに下を向いて歩きがちの自分。人の目を見るのが怖い自分。分かってるんだよ、言われなくても分かってるんだ…
この曲の歌詞全部を見ても、一番心に残っているのがこの「君だけの光を見て」。
長野さんの声が穏やか。
もうファンのクソみたいなこじつけだってわかってるけど、ウルトラマンティガで「誰でも光になれるんだ」と語ったマドカ・ダイゴを演じた長野さんが「君だけの光を見て」と歌っているというのがあまりにもつらい。しんどい。大好きだ。
大人になっても、優しく諭してくれるあなたは私にとっていつまでも永遠。
うわぁ〜〜〜SUKI…好きが高まりまくる…つらい…
どんな今日だって 明日にはもう消えてしまう
立ち止まっている暇なんてないさ
オレンジ色の大きな太陽 僕を照らすよ
V6/歌詞:COLORS/うたまっぷ歌詞無料検索
ここでぐーっと底から引っ張られるような感覚になる。浮上。
でもあくまでも自分から上がっていくような、そんな感じ。
歌詞もここまで「どうして?」とか「君」とか、こちらに話しかけてくれてるような感じだったのがここでは「僕を」。「僕らが」とか「君を」ではなく「僕を」。
問いかける立場で終わらずに、こちら側にも立ってくれる、というか「俺達も君と一緒」「皆同じ」ということを暗に示してくれているような。どんな人にも明日は来る。
V6はいつも「来いよ!」「行こうぜ!」って勢いよく手を引いてくれるのではなく、
「ほら」
「一緒に行きませんか」
って手を差し伸べてくれる感じがするんだ。
手を差し伸べてくれる。
そっと背中を押してくれる。
肩を叩いてくれる。
あくまでも私達の後押し、お手伝いをしてくれるというか。
今いる底より、もっと広い世界があることを教えてくれる。真っ直ぐに、カジュアルに。
歌で救われるなんて綺麗事なのかもしれないし、実際曲を聴いて動こうと思う人は多くはないとしても、動いてみようかな、って思うひとつのきっかけをくれる。
そして「COLORS」というタイトル、「色」という単語も曲中何度も出てきているのに、ジャケットこそ色で彩られていますがMVは明確な色分けがされているわけでもなく、最後までずっと暗いまま。カラフルさで言ったら「Beautiful World」の方がよっぽどカラフルで「COLORS」だよ。
でもそれこそ、「この色じゃなくていい」「はっきりさせなくたっていい」っていうテーマがしっかり演出されている気がします。
色がないことが「色」。
性別とか、性格とか、職業とか。何事も区別、差別したがる世の中だから。
私にとってV6は太陽!
…なんてでっかいことが言えたらなぁと思いはすれど…いやまあ実際太陽ですけど!!栄養源ですけど!!
実際は
「ほらぁ、太陽、あるじゃん」(cv.井ノ原快彦)
って感じで、小さなことから大きなことまでいろんなことに気づかせてくれる、「気づき」をくれる大切な存在だなぁ。
太陽が輝いてるせいだけじゃないと思うんだ
こんなに まばゆいのは
V6/歌詞:Beautiful World/うたまっぷ歌詞無料検索
同じ太陽についての歌詞なのにBeautiful Worldは全然違う。「この世界がこんなにまぶしいは太陽のせいだけじゃない」ってとんでもポジティブビューティフル。
曲としてはCOLORSの方が後に出ているけど、まるでBeautiful WorldがCOLORSのアンサーというか、ビフォーアフターのような印象。
どちらかといえばV6は今回に関しては太陽というより「風」ですね。
メイキングでメンバーも言っていた「宇宙に風はない」けど、風車が回る。
心の風通しを良くしてくれるような。この曲自体がそんな存在かな。
そんなことまで考えてしまった今回の曲。
サビは「命」とか「生きていくんだ」とか、しっかり読み込むと重くて強い思いが感じられる。
「命」は両A面もう片方の「太陽と月のこどもたち」がよりストレートに歌ってくれてます。
生命と、地球、母。太陽。
どちらの曲も、旋律、歌詞、映像全てが美しく心に響く。
聴けば胸のどこかに引っかかるような曲。
今回歌詞がしんどくてあまりMVに触れませんでしたがMVむちゃくちゃいい。すごくいい。
改修工事前の代々木第一体育館で行われた撮影ですが、彼らがこの代々木にどれだけの思いがあるのか、ということを考えながらMV及びメイキングを見ると、それだけでも泣けます。泣きました。
セットも美しいけど演出がもうホントに…全てが美しい…この世界美しすぎる…ここもBeautiful World…
少し脱線しますが「色」といえば、3月に創刊された「オリイジン」という雑誌。
LGBTの特集を中心に、とても興味深いインタビュー等が載っています。
冒頭に井ノ原さんのインタビューがありますが、井ノ原さんの言葉がぎっしりしっかりみっちり!まだ読まれていない方はぜひ読んでみることをオススメします。井ノ原快彦という人間を形成するひとつの要素が読み取れるような気がします。
他の方のインタビューや特集記事もとてもよいです。あまり周りで話題にしている方がいなかったので何かしら機会があると宣伝している。ぜひに。
ダイヤモンドセレクト 2017年 05 月号 「Oriijin(オリイジン)」 [雑誌] (「ココロ」と「多様性」の時代を生きる)
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2017/03/23
- メディア: 雑誌
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「Beautiful World」と「COLORS」。
異なる性質を持つ曲だけど、両方に「虹」「七色」という言葉が出てきて、「七色」のはずなのにそれぞれ違った「色」に見える。でも、違うことが当たり前なんだよ。
22年目でこういう曲を世に出してくれるあたたかさを素直に嬉しいと思います。
ファン以外の人にぜひぜひ勧めたい、聴いてもらいたい一曲です。